人と仲良くなりたいなら、
・相手に好かれる褒め方をしよう
・褒め上手になって人間関係を良くしよう
・褒めて人の心を動かそう
といった意見をよく耳にします。
人は自分のことを褒めてくれる人が好きだから、
褒めれば自然と人が集まってくる、みたいな。
私も昔は、
人の話を聞きながら、
「目の前の人を勇気づけよう」
「この人の本来の価値に気づいてもらおう」
「この人との人間関係をもっと良くしたい」
といった善意の気持ちで
相手のことを褒めていました。
でも今思うと、
褒めりゃ良いってもんじゃない
と思います。
なんなら褒めない方が
良いと思います。
もちろん褒められれば嬉しいし、
その時感じている嬉しい気持ちは
良いものかも知れません。
でも長期的に見ると
褒めることは、
必ずしも良いことではないと思います。
なぜなら、
褒められた人は
褒めてくれた人へ依存しがちになるし、
それ以降も
「もっともっとちょうだい!」と
褒め言葉を求めてしまいがちです。
そしてその気持ちは
尽きることはありません。
反対に、褒められても
「自分のことをそんなふうに見れない」と
さらに自己認識を強めてしまう人もいます。
そして、何よりも危険なのが、
褒められた相手に
あなたの前提が伝わってしまうことです。
例えば、学生に
「勉強をよく頑張ったね!」
と褒めたとします。
これには、
・勉強をすることは良いこと
・勉強は頑張ってするもの
といった前提があると思います。
しかし、必ずしも
勉強をすることは良いことですか?
勉強は頑張ってでもしなくちゃいけないものですか?
勉強は頑張らないとできないものでしょうか?
きっとそうではないと思います。
もちろん、
絶対褒めるなというわけではありません。
ただ、
自分の言葉の前提
に目を向けることが大事だと思っています。
もちろん立場上、
そういうメッセージをかける必要が
ある場合もあると思いますが^^;
じゃあ結局
どうすれば良いのか?
それは、
何よりもまず、
相手を観ることだと思います。
相手を観て、
じっくりと聴いてください。
褒めるポイントを見つけようとか、
良い言葉を返そうとか、
次はなんて質問しようとか、
考えなくて良いです。
もちろんそれを考えている気持ちは善意で、
相手のためを思ったものだとは思いますが、
まずは、
相手をしっかりと観て、
相手の話をじっくりと聴いてください。
そっちの方が
よっぽど大事だと思います。
そうすれば、
褒めるよりも、
相手との良い関係性を築けます。
執筆者プロフィール
内海 大(うつみ だい)
コーチ
東京都在住 1997年1月16日生まれ
海外旅行と温泉が好きな24歳。
営業マンの父、病院事務の母、歳の離れた姉の4人家族。
父の影響で小学2年生の時にラグビーを始め、14年間ラグビー漬けで過ごす。
筋トレで体だけでなく、メンタルも成長していくことに面白さを感じ、日課になり早9年。
洋楽好きで、英語学習が趣味。
「英語を話せるようになりたい」とニュージーランド留学も経験。
大学時代に塾講師として中高生に英語を教え、高校3年生の女子生徒を担当した際に転機が訪れる。
受験3ヶ月前に模試の厳しい判定結果を受けるも、彼女は志望校を変えず前に進むことを決意し、第一志望校を現役合格する。
彼女とご両親が喜んでいる姿や、彼女の将来が開けたことに嬉しさを感じ、「こんなふうに人と対話しその人に貢献する仕事がしたいな」と漠然と思い描くようになる。
しかし、教育学部を目指し、すでにやりたいことがあった彼女を尊敬する一方で、自身は「やりたいこと」より「お金や世間体」を気にしながら、就職活動を開始。
「面接で取り繕った志望理由を話す自分」
「友達の内定を心から喜べず、焦る自分」
そんな自分の姿を見ないようにして過ごし、志望してるかさえ分からない会社へ就職。
社会人として1年が経った頃、あるYoutubeで「お前は何がしたい」「なぜそれをするんだ」というメッセージに心を動かされる。
「本当に今の会社のままで良いのか、
一度きりの人生を無駄にはしていないか」
という心の声を大事にし、新卒で入社した会社を10ヶ月で退職。
その後、大学時代に感じていた「人と対話し、貢献する仕事がしたい」という気持ちを大切にコーチングの勉強を始める。
正解がないこの世の中で、対話相手の価値観・信念を一緒に大切にしながら、
相手が対話から気づきを得、前に進もうとする姿をそっと後押しできるこの仕事が大好き。
夢は、自分と向き合い、心から満足した人生を送る人を増やすこと。