from 北海道枝幸町宿舎
こんにちは!
コピーライターの林 孝治(はやし こうじ)です。
先日、一冊の本を思い出して読み返してました。
「仕事は楽しいかね?」
という物語仕立てのビジネス啓発書なんですが、
とってもシンプルで読みやすく、
いろんな気づきを与えてくれる良書なんです。
物語をざっくり説明すると、
将来への希望もなく日々仕事に追われている主人公が、
出張の帰りに、大雪のためにロビーで足止めされたところから始まります。
一昼夜、空港にいて疲れきった主人公は、
ある老人の男性に話しかけられます。
その老人の話に釣られて
主人公は、つい仕事やプライベートの愚痴をこぼすのですが、
実は、その老人は、
企業のトップがアドバイスを欲しがるほどの高明な実業家でした。
そのことを知った主人公は、
どうにかして気に入られようと考えますが、
老人は、淡々と主人公にアドバイスを始めます。
そのアドバイスを受けて、
主人公は仕事に熱意を持ち始める、
というお話なんですが。
(すごくざっくりで、すみません^^;)
初めて読んだとき、
一つ一つのアドバイスが
読み手である僕たちも感じたことがある不満や考えなどに
メッセージが送られているように感じました。
で、今回は、
読み始めてみて
僕にとって大事な気づきを得られたんです。
それは、
「この本のような文章が書きたい!」
と思えたことです。
文章は、
商品を売ったり、
何かの気づきを与えたり、
と目的を達成するために使われます。
けれども、その文章が
いくら上手に書けたとしても、
読み手が
親しみを感じられなかったり、
共感しずらい感じを感じたら、
その文章の
目的を達成することができません。
じゃあ、その親しみやすさや共感は、
どんなところから生まれるか
といえば、僕が思うに
その人の人柄なんだと思います。
じゃあじゃあ、
その人柄はどうやって生まれるの?
と考えたときに気づいたのが「教養」でした。
書き手が
どんなことに興味があり、
どんなことを体験していて、
どんな考えを持っているのかは、
言葉に表れます。
もし、文章を書くことができても
その教養がなければ、
きっと読んでも
つまらないものだと思うんです。
言葉の言い回し一つにしても
その人が身につけた教養が表れて
一つの「味」として感じるから
親しみやすさや共感が生まれると思います。
そういう意味でいえば、この本は、
単なるビジネス啓発書のように
知識が書いてあるのではなくて、
教養も身につけることを
教えてくれているように感じました。
人としての奥行きを持つ
と言いますか、
教養を身につけて
より人間らしく仕事ができるようになる、みたいな。
「いまの自分の状況になにかヒントはないかと
探している人には、きっとおもしろく読めると思います」
と糸井 重里さんが本の帯に書いてますが、
とてもおすすめの本ですので、
よければご覧になってみてください。
今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
執筆者プロフィール
林 孝治(はやし こうじ)
Be Forestチームリーダー
文章設計事務所 所長
コピーライター/作家
北海道旭川市在住 1985年6月12日生まれ
- 林 孝治のプロフィール
小学生のとき、名前を逆から読むとJリーグの有名選手「ジーコ」と同じという理由であだ名が決まる。
家族で唯一、愛猫に遊び相手と認識される。
小・中・高と吹奏楽部やジャズ部に所属し、現在もサックスプレイヤーとして演奏活動を続ける。相棒のYAMAHA アルトサックス (YAS-62)とともにクラシックからロック、スムースジャズなど幅広いジャンルを演奏する。
休日は、愛車のSUBARU/インプレッサで自然豊かな場所へいき、散策、読書、昼寝、物書きを楽しむ。
書くことが好きで文具へのこだわりが強く、万年筆や紙製品(手帳や手紙など)にはうるさい。
東洋哲学の奥深さに興味を持ち、勉強に明け暮れる。小学生の時に入部した吹奏楽部で「楽器を体の一部だと思って大事にすること」「もし、楽器が故障したら修理して使う」と教えられ、「物は大事にして、直しながら長く使うこと」という価値観が当たり前になる。
その感覚は大人になっても変わらず、社会に拡がる「壊れたら買い換えればいい」という物に対する価値観に違和感を感じ、「人が愛着を持ち、大事にしたくなる物を作りたい」と考え、ものづくりに真剣に向き合う職人になろうと家具製造メーカーへ入社。
『ホームページから1円も売れていない』という問題を解決するため広報に配属され、家具の写真と価格を並べただけのカタログみたいなホームページを見て、愕然とする。
「なんで、うちの職人が思いを込めて作ってるのに興味を持たないんだろう…」
人が愛着を持ち、大事にしたいと思うのは、商品の価値だけじゃなく、誰が、どんな想いで作ったかという背景にあると考え、職人の心が伝わるホームページへとリニューアルすると、月平均で150万円を売り上げる。
また、お客様から感謝の手紙やメールがたくさん届くようになり、「こんな素敵な家具を作ってくれる会社に出会えてよかった」「家具のおかげで家族団欒の時間が変わりました」と喜ばれるようになる。
その後、上司から「もっと多くの経験を積んで、世の中の職人の力になれるよう独立したら?」の一言から、人が愛着を持ち、大事にしたくなる物を作る職人の心を代わりに伝えたいと起業。
旭川を拠点に道内の職人の想いが伝わるホームページ制作を行う。
その後、成瀬氏と知り合い、ネクストイノベーション合同会社のメンバーになり、職人気質の経営者が営む企業のコンサルティングやホームページ制作も行う。
2020年9月には、さまざまな中小企業の経営者の力になるため、コンサルティングチームBe Forestを成瀬氏とともに立ち上げる。「自分じゃ伝えられなかったことをホームページで伝えることができた」
「想いが汲まれて、まるで自分のようだ」
「ホームページからの問い合わせが1.5倍に増えた」 と好評。夢は、人の心や暮らしを豊かにできる物を通して、人に希望を与える職人が集まった国を作ること。